ニュルンベルク郊外にあるヴィルシャーの工房は、一見普通の住宅のようだ | 先生が来訪の趣旨を伝えるとヴィルシャーさんは快くコンピューターを操作し始めた | |
数多いマウスピースのデータ・ベースの中からヘアマン先生のデータを捜す。中には、Jettel、Hindl(er?)、Jochenといったちょっと気になる名前も | これが先生のバーンの形状。横軸がフェイシング(長さ)、縦軸がオープニング(広さ)だろうか?複雑な曲線を描いているが、リードを固定するテーブル部分を少し削って凹ませているように見える | |
僕が日本から持参した10数個のマウスピースの中から、ヴィルシャーさんはViotto製のG3を2個とSM1個を選んだ。ブリツァーは材質の関係でヘアマン先生が最初に除外 | コンピューター制御の切削マシンにマウスピースを慎重にセットするヴィルシャーさんの目は真剣そのもの | |
モーターに直結された高速回転する刃が右へ移動しながらバーンを徐々に切削していく。飛び散る粉末がライトの光を受けてまるで火花のように見える | 切削後のマウスピースに透明なガラス板を貼り付けて仕上がり具合をチェックする | |
ヘアマン先生が仕上がったマウスピースを試奏する。ほんの数十秒で特徴を把握し、改善すべき点をヴィルシャーさんに伝える |
先生のコメントを受けてヴィルシャーさんはチャンバー内のバッフルと呼ばれる部分を、特殊な工具を使って削りだした。Viottoも必ずバッフルが削ってあるが、ここにも音造りのノウハウが隠されているに違いない。最後はやはり手仕事になるのだろう |
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完成した3個のマウスピース。左(SM)は音色が柔らかく、ハイトーンとスラーが容易だが、音量は少ない。右(G3)は音量豊かだが注意しないと音が開き気味になる。中央(G3)が最もバランスが良いようだ | 工房内に並ぶ高額そうな機械類。リードの製作は殆んど自動化されている | |
ヘアマン先生とヴィルシャーさんは20年来の友人。厚い信頼関係で結ばれている。ヴィルシャーさん、ヘアマン先生、ありがとうございました! | ||
(2009.12.17 by Gm) |